François Halard フランソワ・ハラード Maja Hoffmann This Is The House That Jack Built.Photographs by François Halard, Designed by Studio Achermann240 Pages159 PhotographsSoftcover in slipcase245 x 340 mmEnglishカバーに若干の日焼けが見られますが、中は綺麗な状態です。写真家のFrançois Halard(フランソワ・ハラード)は、ニューヨーク・パリ・アルルを拠点とし、世界的なファッション誌から報道写真まで、活動の範囲は多岐にわたります。また、アーティストやその創作空間に関しても関心が深く、Cy Twombly(サイ・トゥオンブリ―)・Robert Rauschenberg(ロバート・ラウシェンバーグ)・Julian Schnabel(ジュリアン・シュナベール)らのスタジオを撮影してきた人物でもあります。本書の制作を通じて、彼はそのセンシティブな写真でもって、現代において世界で最も多作で著名なインテリア・建築写真家のひとりとしての地位を確立したといっても過言ではないでしょう。そのハラードの写真を踏まえて、アートディレクターのBeda Achermann(ベダ・アハマン)は、流れるようなイメージの詩的なレイアウトを組みました。ふたりともアートを愛するひとたちということもあり、ホフマンとさまざまな観点から対話を重ねたことが、結果としてこのプロジェクトの完成度を高めることに繋がりました。アーティストのラインナップだけでもため息がでるような錚々たる面子の逸品が揃い、彼女のコレクションの秀逸さに圧倒されます。とはいえ、ただ演出めいた見せ方をするのではなく、いささか彩度の高いざらつきのある写真によってドラマチックに描写しているため、ページをめくるごとに思わず心がときめきます。制作のうえで「人間らしい描写」ということが念頭に置かれているようで、それぞれの写真には人々の姿こそ写り込まないものの、その存在を気配で感じることができます。この点からも、彼女がアートと共生することを望んでいることが伺えます。